8月10日
さて、前日に引き続いてこの日もキナバル山で探鳥です!
この日もターゲットを求めて早朝から探鳥を開始した訳ですが、せっかくなのでここでキナバル山のターゲットについて少し解説を。
キナバル山はボルネオの中でも高標高地で、とても涼しく過ごしやすい気候です。そのため、ボルネオの中でもキナバル山周辺でしか観察出来ない野鳥が多く存在します。
有名なのは3Wと呼ばれるオオミドリヒロハシ、ノドグロキヌバネドリ、ゴマフクモカリドリの3種です。どの鳥も英名の頭文字にWhitehead'sという名前を冠しているため3Wと呼ばれています。Whiteheadは頭が白いという訳ではなく、ボルネオで多くの新種を発見したイギリスの探鳥家ジョン・ホワイトヘッド氏の名前です。この3種はキナバル山で見るべき固有種で、どれも簡単に見られるわけではありません。
この3種に加えて、キンガオサンショウクイ、ハゲガビチョウ、ムネアカジツグミ、アカガシラシャコなどがキナバル山での難関ターゲットとして君臨しています。
これらの鳥を毎日頑張って探していくわけです。
▲ボルネオルリチョウ /Bornean Whistling-thrush 固有種
最初に出会ったのはボルネオルリチョウ。
マレー半島で見たマラヤルリチョウとは違って体色に青みがなく、青くないのにルリチョウとかいう変な名前になってます笑
▲ヒメオナガバト /Little Cuckoo-dove
キナバル山は高標高地ということもあって、マレー半島の高標高地であるフレイザーズヒルと似たような鳥が多くいました。
このヒメオナガバトもフレイザーズヒルで多く見かけた野鳥でした。
▲キバラウグイス /Sunda Bush-warbler
日本のウグイスより尾羽が短く、茶色味も濃く、鳴き声が全然違いました。
ここで昨日ボルネオヤブサメを撮り逃したポイントに到着。
どうしても見たかった野鳥なので、今日もいないかと捜索します。
するとすぐ近くから特徴的な鳴き声が…!
▲ボルネオヤブサメ /Bornean Stubtail 固有種
居たぁぁぁ~!どうしても見たかったボルネオヤブサメ!
完璧にリベンジ成功でした!!!
▲ちょこちょこと藪の中を移動しながら開けたところにも出て来てくれました。
現地で出会った鳥屋さんから教えてもらったのですが、この鳥の学名にWhiteheadiと付いていることからキナバルの4Wと呼ばれているのだそう!
ティンポホンゲートに到着し、カフェで朝食も兼ねた昼食を食べて、再び下山です!
途中で何度かバードウェーブに遭遇しました。
▲ベニサンショクイ♀ /Grey-chinned Minivet
小鳥たちの群れを見ていたら突然に同行者が「あ!クモカリ!」と。
「え?!マジ?!」多くの小鳥たちの中に1羽だけその姿を捉えました!
様々な鳥たちに出会えてテンションが上がりつつも、更にターゲットを探しながら下山していきます。
▲ゴマフクモカリドリ /Whitehead's Spiderhunter 固有種
でっ出た~!!!
キナバル山3Wの最難関に君臨するゴマフクモカリドリがいきなり登場!
しかしこれ以上の写真を撮る間もなく一瞬で飛び去って見失ってしまいました。
この鳥が好む花が咲くシーズンはその花の前で待機していれば高確率で出会えるのですが、我々が訪れた時期にはもう既に花は枯れており、広いキナバル山のどこにいるかも分からないこの鳥を途方もなく探すしかなかったのでした。
時々この鳥のとても特徴的な鳴き声が聞こえていたものの、ようやくその姿を見ることが出来ました!
▲ミナミムシクイ /Mountain Warbler
この子もキナバル山では多く見かけましたが、ムシクイ好きにはたまりません。
さらにこのミナミムシクイと一緒に動いていたのは…
▲メグロメジロ /Mountain Black-eye 固有種
メグロメジロだ~!!!
世界でもキナバル山周辺にしか生息しておらず、そうそう見やすい鳥でもないため、この出会いは嬉しかった~!
また、誰かが頭おかしくなって付けたのかと言いたくなるような、ヘンテコな名前が面白いです笑
小学生の頃に図鑑で見て「名前めちゃくちゃやん」と思っていたこの鳥を、今自分の肉眼で見ていると思うと感慨深いですね。
▲ミヤマタイヨウチョウ /Temminck's Sunbird
赤の発色がおかしいタイヨウチョウ笑
▲ボルネオモズヒタキ /Bornean Whistler 固有種
キナバル山ではよく見かける黄色くて可愛い鳥でした。
▲カンムリオウチュウ /Hair-crested Drongo
▲エビチャゲラ /Maroon Woodpecker
この旅では何度か見かけたエビチャゲラですが、現地の人曰くあまり見やすい鳥ではないようです。
▲とは言え目が赤くて怖いので、あまり好きな鳥ではありません笑
▲ボルネオチャガシラガビチョウ /Chestnut-hooded Laughingthrush 固有種
▲キバラサイホウチョウ /Mountain Tailorbird
フレイザーズヒルで撮り逃していたこの鳥も、予習してきた鳴き声のおかげで無事に見ることが出来ました。
▲午後になって徐々に霧が濃くなり雨も降り始めたところで、日本で予習してきた鳴き声で鳴きながら動く小鳥の群れが…!
▲ノドジロサザイチメドリ /Mountain When-babbler 固有種
霧の中でしたがなんとか証拠写真を押さえました!
見たかった鳥だったので、めちゃくちゃ嬉しかったです!
ここで、スコールが始まり、昨日と同じ場所で雨宿りをすることに…
しばらく雨宿りしていると、インドやイギリスなど多国籍な4人組グループがやって来て、世界中旅をされている方々だったため鳥談議に花が咲きました。
さらにそこにインド出身の鳥のガイドさんも加わり、雨宿りしながらひたすら鳥談議で盛り上がりました!
1~2時間待ったでしょうか、やっと雨が上がったため下山開始。
夕食を食べに入ったレストランの入り口に群れでいました。
こうしてこの日の探鳥もおしまい…だったのですが!
さっき雨宿りしながら話していたガイドさんから写真付きでメッセージがあって、「さっき君たちが帰って行ったあとノドグロキヌバネドリ出たよ~」とのこと。
あああああああ!やっちまった!!!!!
ほんの少しのタイミングで大物を逃してしまった悔しさを抱きながら眠る夜となりました。
明日こそ必ず…!
最後まで見ていただきありがとうございました。
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