2023年9月27日水曜日

~小笠原遠征 Part2~ 母島での探鳥1日目! メグロ、オガサワラノスリなど!!! 9月9日撮影

9月9日の14時に母島の沖港に到着しました。
重たい荷物を持って下船後、お宿の方の送迎でお宿に行き、部屋に入って荷物を置きました。
今回のお宿はアンナビーチ母島さんにお世話になりました。とても良いお宿でした!また今後の記事で少しずつ書き連ねたいと思います。

今回の母島でのターゲットは通称オガサワラメジロ、オガサワラヒヨドリ、オガサワラノスリ、ハシナガウグイス、ハハジマメグロ、アカガシラカラスバトです!
さらにもう見れないだろうと諦めていた亜種オガサワラカワラヒワ(8版で種として昇格予定)がターゲットです。オガサワラカワラヒワはここ数年母島から姿を消してしまっており、見ることは諦めていたのですが、僕が母島に行く2週間前くらいから数件の目撃情報があり、可能性は捨てきれないと期待していました。

いよいよ母島での探鳥開始です!
早速、港にキョウジョシギの群れの姿がありました。

キョウジョシギ幼鳥はあまり見る機会がないですよね!

港からグラウンドを目指して歩きます。
ここでオガサワラメジロに遭遇!
本州のメジロとは色合いや嘴の長さが違いますね!
オガサワラメジロ(通称)はややこしい分類になっていて、亜種シチトウメジロと亜種イオウトウメジロの交雑とされ、戦時中に愛玩用に人為的に小笠原に持ち込まれて交雑したとされています。

2羽が電柱から顔を出していて可愛らしいです!

その電柱にヤモリの姿も

少し進むと小笠原の固有種、ハハジマメグロに遭遇!
亜種メグロはすでに絶滅しているため、現在では亜種ハハジマメグロが母島、向島、妹島に分布しています。このうち、一般人が立ち入れるのは母島だけであるため、一般人がメグロを世界で唯一見ることが出来る場所が母島ということになります。
そう聞くとめちゃくちゃ貴重!なのですが、母島には至る所に普通にいました笑

世界でもここだけの固有種~良いですね!✨

そのすぐそばで遭遇したこの鳥は、亜種オガサワラヒヨドリ。
本州のヒヨドリよりも暗色で、褐色味も強いです。

頭カイカイ

羽繕いしています!

またハハジマメグロとオガサワラメジロの群れに出会いました!

如何にもトロピカルな見た目が好きです!

何か食べていますね!

可愛らしいハハジマメグロです💕

グラウンドに到着すると、ムナグロたちが。
おやすみ中のムナグロ

可愛いですね〜

伸びしていました!

そのムナグロのいるグラウンドのライトに止まったこの鳥は亜種オガサワラノスリ。
本州のノスリよりもかなり白っぽい見た目をしています。

こちらに飛んできました!

ここにもハハジマメグロが! 南国感マシマシです

金網ハハジマメグロ
時々アカガシラカラスバトの鳴き声が聞こえますが、姿は見えません。

さっきグラウンドにいたオガサワラノスリが少し先の電柱に

ここからお宿まで戻ります。
道の途中でさっきとは別個体のオガサワラノスリに遭遇!

やはり本土のノスリよりも白いですよね!

カッコ良いです✨

足下から突然シギが飛び出したので、同行者とイソシギ?クサシギ?!とアタフタして、カメラを構えて「え?タカブシギやん?」となりました。

海岸で見かける機会があまり多くないシギなので、海岸にいるのがちょっと不思議でした。

最後にオガサワラノスリが飛んでいました。
さっきの個体でしょうかね?

お宿に戻ってからは、宿泊者のみなさんと一緒に夕ごはん。島のものを使ったおいしくて家庭的な夕食を楽しみました。
夜は日本一キレイと言われる星を見に、片道20分ほどの道を歩きましたが、生憎雲がかかってあまり見えませんでした。
道中でカタツムリやヤドカリ、ゴキブリ、ヤモリ、カニ、カエル、蜘蛛、ワラジムシなど色々な生き物を見ました。きっとこれも固有種なんだろうなぁなんて思いながら観察&撮影していました。
宿に帰ったらもう就寝です。船に1日以上乗っていたため、普通に立っていても上下に揺れているように感じて少し気持ち悪かったです。

今までに撮影した野鳥の種類はハハジマメグロを入れて297種類になりました。
オガサワラメジロ、オガサワラノスリ、オガサワラヒヨドリは亜種ライファーです。

さて、母島1日目にして残すターゲットはアカガシラカラスバトと幻のオガサワラカワラヒワになりました。
ここから2泊の滞在で目的は達成出来るのか?!
次回に続く…

最後まで見ていただきありがとうございました。

2023年9月25日月曜日

~小笠原遠征 Part1~ 竹芝港→父島→母島での航路の野鳥たち!!! 9月8~9日撮影

9月8日
楽しみにしていた小笠原遠征の初日。
大阪から夜行バスで東京に行き、朝イチに竹芝港に着きますが台風の影響で東京は大荒れ。
他の船は欠航している中、おがさわら丸は出航と係員さんから教えて頂き、まずは一安心。
おがさわら丸では、クビワオオシロハラミズナギドリ、カワリシロハラミズナギドリ、ハグロシロハラミズナギドリ、オガサワラミズナギドリ、オガサワラヒメミズナギドリなどのレア種を狙います。

竹芝港を11時に出航したおがさわら丸。
たまたま同じ航路に乗っていた方々と合わせて若者5人での海鳥探しが始まりました。

早速オオミズナギドリがパラパラと飛び出します。

アジサシの小群と遭遇。 コアジサシ幼鳥が1羽混じっています。

アジサシたち この群れの他にもう1羽遭遇しましたが撮影失敗💦

カツオドリも2羽出現! 実はライファーです。

船が沖に進むにつれて、オオミズナギドリの数はどんどん増していき、アナドリの数も増えていきます。生憎、台風の影響で海が荒れていたため、途中から船横の甲板が閉鎖に。後ろの甲板からの難しい観察を強いられました💦 時折雨風もあり、厳しい観察でした。
そんな中、クビワオオシロハラミズナギドリと思われる鳥が出現したようですが、お一人が観察できただけでした。
ウミツバメの仲間も1羽飛んだようです。

徐々に日が暮れ、今夜はゆっくりおやすみです。
一夜明けると、大量のオオミズナギドリがほぼすべてオナガミズナギドリに変わるという話を聞いていたので、楽しみです。
また明日に期待しましょう♪

9月9日
一夜が明け、日の出と同時に観察を開始します。
カツオドリが一気に増え、船と並走してきます。

海の上を飛ぶカツオドリ、カッコ良いですね~✨

オスは嘴の根元が青くて美しいです。

翼が長くてカッコ良い!!!

船の真下を飛んで行きます

そんなカツオドリたちの狙いはこれ。
おがさわら丸が通った時に驚いて飛び出すトビウオを捕まえること!

ビュンッと急降下してトビウオを追いかけます。

トビウオはとってもキレイですし、飛翔時間の長さや空中での方向転換に驚きました。

そして、聞いていた通りにオナガミズナギドリがバンバン飛びます。 ライファー。

時折小さな群れにも遭遇しました。

アナドリの数も増えてきて、船の近くを飛ぶ個体も。 ライファーです。

ここで、白っぽい小さな鳥を発見。とりあえず撮影しておいたのですが、
シロハラミズナギドリでした!!! ライファーです✨

う~ん証拠写真ですね笑
英名でBonin Petrel、この「Bonin」は小笠原を表しているようで、島ではよく見かけます。
小笠原の以前の名前は巽無人島(たつみむにんじま)と言い、その「ムニン」が英語では「ボニン」になるということらしいです。

 

小笠原で楽しいのは海鳥だけだはありません!

ミナミハンドウイルカたちが船に並走してきました! 
このイルカは好奇心旺盛らしく、船が気になったのかな?可愛い!

噛み傷がありますが、ダルマザメに噛まれた傷らしいです。
他にもマッコウクジラの潮吹き(斜めに潮を吹き出す)なども見られました!

今度はアカアシカツオドリが突如として出現し、船と並走してきました!


キレイですね~✨ 褐色型は以前見たことがありますが、白色型は初めてです!

気が付けばボニンブルーと呼ばれる驚くほど青が濃く美しい海の色に変わっていました。
いよいよ父島到着が近づいてきたのです!

ついに島が見えてきました!

ぼちぼち海鳥観察も終わりにしようか...
と思ったところに、クロアジサシが出現!

またまたライファーです! ヒメクロアジサシもいるので要注意です!

カツオドリはずっといます笑

11時過ぎに父島の二見港に着港!
すでに東京都心から1000kmも離れた父島にやってきていますが、メグロなどの固有種を見るためには父島からさらに南に50km離れた母島に行く必要があります。

父島に着いて間もなく、我々の目的地、母島に向けて12時にははじま丸が出港!
父島の二見港から母島の沖港まで2時間の船旅です。

もちろん我々はははじま丸でも海鳥観察!
オナガミズナギドリがどんどん飛んで行きます! 暗色型もいたみたいです。


ははじま丸はおがさわら丸よりもずっと小さい船なので、おがさわら丸よりも近い距離で海鳥を観察できます。

とは言っても、航路での野鳥撮影は本当に難しいです。
第一に、揺れる船の上から、海の上を自由自在に飛び回る海鳥を探し出し、双眼鏡からカメラに持ち替えて、カメラのファインダーで海鳥を捉えてピントを合わせてシャッターを押さなければなりません。船も鳥も高速で動いているため、双眼鏡からカメラに持ち替える間に見失う(ロスト)してしまうことも多々あります。
特に船の進行方向と反対の向きに海鳥が飛んだときは相対速度で、一瞬で視界の端から端に流れていきます。航路での海鳥との出会いは本当に一瞬、数秒だけのこともあります。
その一瞬を見逃さないために、極力気を抜かず、トイレやごはんすらも甲板を離れるのが怖くて行けなくなり、なかなか大変な観察になりますが、その一瞬の出会いが楽しくてどんどん沼にハマってしまうのでしょうね!
更に、多くのミズナギドリやウミツバメは海面スレスレを飛ぶため、波の合間に消えて見え隠れしてしまい、それが観察をより難しくします。
また、航路ならではの問題があって、左舷か右舷どちらで見るかです。基本的には順光側での観察になりますが、「超激レアな鳥が出現したその時に自分は反対側の舷で鳥を探していて見れなかった」、なんていう悔しい~お話も聞いたことがあります。
もともと鳥は「運」に左右される趣味ですが、航路ではより「運」の要素が多くなりますね!航路での観察は本当に一期一会なんだなぁと実感しました!

アナドリも目の前で観察できました!

トビウオ目掛けて突っ込むカツオドリ!

バシャ~ン! あ~あ、逃げられてしまいました💦

この急降下での飛び込みはなかなかリスキーで、翼を傷めたカツオドリが船首に止まっていました。 飛び込みでケガをしたのかは不明ですが。

カツオドリ、オナガミズナギドリ、アナドリ、クロアジサシなどの海鳥が飛び回ります。

カツオドリが着水していました! なんだか一気に可愛らしくなりましたね笑

母島が近づいてくると着水しているカツオドリの姿が多く見られました。

属島をバックにカツオドリ! 素晴らしい景色!

こうして長い船旅は終わり、母島の沖港に着港。
いよいよ母島での固有種探しが始まります。

続きは次回! お楽しみに♪

今までに撮影した野鳥の種類はカツオドリ、オナガミズナギドリ、シロハラミズナギドリ、アナドリ、クロアジサシを入れて296種類(亜種、外来種抜き)になりました。
最後まで見ていただきありがとうございました。

ケアシノスリ、ノハラツグミ、ハイイロチュウヒなど! 2月25日撮影

2月21日の夜に夜行バスで新潟を出て、翌朝には東京に着き、そこから22日、23日と友人たちと一緒に静岡で旅行していました。23日の夜には新幹線で東京に戻ってきて、翌24日は横浜で開催されていたカメラのイベントCP+2024に参加していました。 こうしてせっかく東京に来ていたので、...