8月20日
いよいよキナバタンガン川の最後の日になりました。
この日の朝のクルーズがオナガサイチョウを狙う最後のチャンスです。
なんとしてもオナガサイチョウを見るぞ!という気持ちで朝のクルーズがスタートしました。
しばらくして遠い森の中からついにオナガサイチョウの鳴き声が聞こえました!!!
しかし、そこは遮る木々が多かったため、奥の湖まで抜けてから捜索することに…湖でボートを停泊させて捜索するが、もう声は聞こえない…。
▲そんな中でコウモリダカの巣とその近くに佇むペアを観察することが出来ました!
しかしコウモリダカが止まっているのは遠くの木の上…これでは写真になりません。
再びオナガサイチョウを探していると1羽の鳥がこちらに向かって飛んできます!
▲コウモリダカ /Bat Hawk
なんと遠くに止まっていたコウモリダカが目の前に飛んで来ました!!!
以前からこの鳥を見たかった僕はテンション爆上がり!!!
次はコウモリを狩るシーンも観察してみたいものです。
▲イメトレ通り、最高の瞬間を切り取ることが出来ました!!!
▲シロハラウミワシに攻撃を仕掛けるシーンも観察出来ました!
コウモリダカが観察出来てテンションが上がったものの、最大のターゲットであるオナガサイチョウは声すら聞こえなくなってしまいました。
近くにいる様子もないので諦めて別のポイントに移動することに。
▲ムラサキサギ幼鳥 /Purple Heron
しばらくボートで走って行くと、突然ボートが止まります。
「聞こえる…」船頭さんが耳に手を当てて言います。
最初は僕には全く聞こえませんでしたが、しばらくすると僕の耳でも微かにその鳴き声が聞こえました。
ついに鳴き声が聞こえた喜びと同時に、我々の心の中に浮かんだのは「こんなに遠くで鳴いてる…果たして見られるのだろうか…いや…」という不安でした。
緊迫した空気が流れる中、川の水の音とオナガサイチョウの鳴き声だけが響きます。
その時でした!!!対岸を明らかに異様なシルエットの鳥が飛んでいるのが見えました!!!
「!!!!!」全員が心の中で思ったはずです!
▲オナガサイチョウ♂ /Helmeted Hornbill
この姿が目に入った時の全身の筋肉が強張る感じ、ゾクッとしたあの電撃が走るような感覚が忘れられないです!
幻のオナガサイチョウ…今この目で見てしまった!
▲♂に続いて♀も飛んで行きます!
▲そしてなんと対岸の木に止まりました!!!
木に止まったオナガサイチョウ♂はどんどんと木のてっぺんへと登って行きます。
「これは飛ぶぞ!」ガイドが言いました。
しばらくして♂が飛び出して、その後を追うように♀も飛び出しました。
飛び出した2羽のオナガサイチョウは信じられないことに、我々に向かって真っすぐに飛んで来ます!!!
「来る!こっちに来る!」
どんどんとハッキリと鮮明に肉眼でも見えるようになる大きな影…対岸からゆっくりゆっくりとこちらに迫ってきます。
「真上の雲の切れ間、あの少しの青空を通る最高の瞬間、その瞬間にシャッターを切れなかったら一生後悔する」
この瞬間を逃すことは絶対に出来ない!という強いプレッシャーでカメラを持つ腕に力が入ります。
「この鳥があそこに来た瞬間にシャッターを押す」
イメージトレーニングも完璧…こっちは準備万端だ…さぁ来い!
密猟の影響で急激に数を減らしており、ボルネオのシンボル的存在にもなっているこの幻のオナガサイチョウ…まさに夢のような瞬間でした。
▲互いに鳴き交わしながら我々の頭上を通り過ぎて行く2羽の姿は、脳裏に強烈に焼き付いて離れることはありません!
2羽が頭上を通り過ぎた直後、思わずガイドとハイタッチ!
こんな素敵な体験をさせてくれたガイドに改めて「ありがとう!最高の気分だ!」と伝えたのでした。
オナガサイチョウの余韻が大きすぎて、ニヤついた顔のまま放心状態の我々を乗せて、ボートはホテルに戻ってきました。
荷物をまとめて、昼食を食べたら、次なる目的地セピロックへ向かいます!
もう悔いも何もない清々しい気持ちでキナバタンガン川を後にして、2時間半ほどかけてセピロックのホテルに到着しました。
チェックインを済ませたら、ガイドさんと一緒にセピロックRDCに行くことに。
▲コゲチャキンパラ /Dusky Munia 固有種
ホテルの庭にいました!
コタキナバルでキレイに撮れていなかったので、ここでリベンジ成功!
▲ノドアカタイヨウチョウ♂ /Copper-throated Sunbird
コゲチャキンパラと同じ木に美しいタイヨウチョウの姿も!
見る角度によって色が変わる構造色がとても美しいタイヨウチョウでした!
夕方になったので、ガイドさんと一緒にセピロックRDCへ。
木の洞に溜まった雨水で水浴びをしている様子でした。
入園して間もなく、雨が降り始めてしまい、雨宿りを余儀なくされました💦
雨宿りをしていると、久々に日本人の方に声を掛けられ、どうもリスの研究でボルネオに来ている大学院生の方とのことで、我々が見た鳥のことや研究のことなど色々とお話しました。
雨が上がった頃にはもう日暮れの時間。
最後にホテルのフロントで3日間お世話になったガイドさんと記念写真を撮ってお別れしました!
明日からはボルネオで最後の探鳥地となるセピロックRDCでの探鳥です!
4日間でどれだけのターゲットと出会えるのか?次回に続く…
最後まで見ていただきありがとうございました。
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